【’動きのある犬とわたし’の描き方】

こんにちは

このコーナーでは、図工や美術の宿題に役立ちそうな、ちょっとしたお話をご紹介していきます。

もちろん、そうした学校の課題は、自分の通っている学校の図工や美術の先生に相談するのが一番です!

なぜなら、課題の評価項目はいろいろあり、どういった観点でその課題を出されていらっしゃるかは、指導に当たっている先生に聞かないことにはわからないからです。

けれど、「こんなこと先生に相談しちゃっていいのかしら?」とか、

「プラスアルファで聞いてみたい」ということもありますよね

だから、これは、7年ほどの教員生活と、こども芸大の指導で得た、わたしの知識や経験を含めた一例ですので、参考の1つ程度に考えていただけたら幸いです。

今日は、

『犬が書きたいと思ったときに、躊躇せず思いっきり描きますが、犬と自分が遊んでいる時に動きのある犬の書き方がうまくいかない』

というご相談例を、ご紹介します。

 

これは、

『実際に自分が見ているもの(犬)』

ではなく、

『自分を含めた対象(犬とわたし)を、客観的視点で描く』

という

実際に見ているもの(犬)と、描かないといけないもの(犬とわたし)が、一致しないから起こるお悩みです。

 

1番いい方法とわたしが思うのは、

 

『自分が描きたいポーズで写真を撮ってもらい、その写真を見ながら描く』

 

です。

「え?そんなのでいいの?」

と思われるかもしれませんが、まずはそれでいいと思います!

 

理想は、

『同じポーズを誰かにとってもらい、それをスケッチする』

そして最終的には、

『スケッチをしなくても、頭の中で構図を組み立てられる』

ですが、動いている犬を描写するのは、よっぽど絵を描き慣れていないと、至難の業です。

もちろん、トレーニングを兼ねた遊びとして、お子さんと一緒にやってみるのも楽しいですが

それから、

『スケッチをしなくても・・・』は、それまでにたくさんのスケッチをされてきた、画家さんなどのレベルです。

どんなに素晴らしい作品を世に送り出した画家さんでも、

やはりスケッチを大切にされていらっしゃいます。

それくらい、スケッチは大事なものなのです。

「スケッチで、見た通り描いたりなんてしたら、子どもののびのびしたタッチがなくなっちゃうんじゃないかしら・・・」

というお悩みもあるかと思いますが、これは

『正確に描くことが一番』

と、指導する立場の大人が思っていると、

子どもたちがそれをきちんと察して、そのような、大人が喜びそうな答えを出そうとする時に起こる問題だと思います。

 

だから、

「自分がいいなと思ったところを、他の人にも伝わるように実際より大きく描いてみてもいいかも!」

とか、

「〜しなさい」ではなく、あくまで『提案』として(最終的な選択肢は子どもに委ねる)

 

『子ども自身が感じた感動』

を重視するような声かけをすれば、のびのび感は失われずに描けるのではないかと思います。

 

そうした感動は、

『どの部分を切り取るか』

という、構図にも関係してきます。

 

(今回は構図の例のためだけなので、実際に見てスケッチした絵でないこと、ご了承くださいね)

これと、
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これ

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同じ絵でも、

印象が違いますよね。

特に高学年以上になってくると、きれいな絵を描きたいという気持ちが大きくなって、全体をこぎれいに収めがちになりますが、

それだとどうしても、こじんまりとした印象になってしまいます。

少しはみ出すくらいのほうが、

『喜び』や『楽しさ』

といった

『感動』

が伝わりやすいかと思います。

 

変則的でちょっと絵がわかりにくいかもですが、

手前の自分の視点にして、
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犬を前面に出してみても面白いかもですね!

ただ、正面だと’動き’を表現するのが難しいので、どんな向きで描いてみるといいか、いろんな角度で写真をたくさん撮ってみてください

 

『動きのある絵』

にしたい場合のポイントは、

『画面に風を感じるようにすること』だと思います。

 

人物だと、髪の毛
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でそれを表現しやすいです。

 

次回以降は、その大事な『構図の考え方』や、『絵の具の使い方』などをご紹介していきます

 

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